信州中野にてご神事を行っている「古神道」のお宮です。

五、桜メール

  ◆◆◆───────────────────────
 ◆◆  宮司のことば 「貴方がお日様になって」
 ◆─────────────────────────
 
 太陽には、三つの「徳」がある。

 
 
 その光で闇を照らし明るくする「明徳」。
 

 その暖かさで懐に抱いて養う「温徳」。
 

 その激しい熱で風を起こし、大気を動かして
 陸と海、乾と潤のバランスを保つ「烈徳」。
 
 

 そんな「お徳」に恩を返すこともなく
 ただ、ただ、頂いている私たち。
 
 

 手を合わせて、感謝をしてもしきれない。
 お返ししようにも、しようがない。
 

 どうしたらよいのだろう......。
 
 

 だが、それも、お日様のお計らいかもしれない。
 「貴方自身がお日様になりなさい」という。
  
 

 人生には色々なことがある。
 

 楽しいこと、嬉しいことばかりでなく、
 悲しいこと、苦しいこと、辛いこと、
 不安なこと、腹立たしいことだってある。
 

 明るい人だって、朗らかな人だって
 活発な人だって
 ほんの小さな出来事で、
 その心は、闇に包まれ、寒さに凍え
 雲に覆われてしまうだろう。
 
 

 そんなとき――。
 
 

 貴方がお日様になって
  貴方の周りの人の闇に覆われた心を照らし
 
 

 貴方がお日様になって
  貴方の周りの人の凍えそうな心を温かく包み
 
 

 貴方がお日様になって
  貴方の周りの人の、雲に覆われて
  輝きを失ってしまった心を再び輝かせる。
 
 
 

 闇を照らし、氷を溶かし、雲を払いのけるには
 大変なエネルギーが必要だ。
 
 

 でも、そんなことが少しでもできたなら......。
 
 

 お天道様は公平で、
 貴方のことをちゃんと見ている。
 

 最後には、貴方自身の人生が
 しっかりと、照らされ、暖められて、
 輝いてくるだろう。と、照らされ、暖められて、  輝いてくるだろう。

 ◆◆◆───────────────────────
 ◆◆  宮司のことば 「心のつよさ」
 ◆─────────────────────────
 
 今日は、とても嬉しいことがあった。
 叫びたいほど、嬉しいことが。
 

 こんなに嬉しいことは、
 もう、起こらないのではないだろうか?
 
  

 いいえ、嬉しいことは、必ずまた起こる。
 それも、一度や二度でなく。
 

 考えただけで、嬉しくなる。
  
 
  

 今日は、とても悲しいことがあった。
 明日も、明後日も、その先も、
 癒えることがないほどに。
  

 心が深い悲しみに覆われてしまうと、
 備え持った働きは、どんどん小さくなってゆく。
 鎖され、活動を止めてしまう。
 
  

 人は、生まれれば死ぬ。
 不幸があれば、幸せもある。
 そして何よりも、不幸は人の心を強くし、
 それ自体が、大きな学びの機会となる。
  

 悲しみの中に留まっていることをやめて、
 その外へと、自ら飛び出してゆこう。
  
  
 

 今日は、心配なことがあった。
 いつ、解決するのかもわからない。
 
  

 だが、明日になれば、
 おぼろげにしか分からなかった心配事は、
 徐々に輪郭がはっきりしてきて、
 対処する方法が見えてくるかもしれない。
 同時に、その先に起こるであろう
 苦労の程度も少しずつ分かるのではないだろうか。

 だから、不安な心とは早くさよならしよう。
  

 少しでも悪くならないように、備えよう。
 少しでも悪くならないように、頑張ろう。
  
  
  

 今日は、腹立たしいことがあった。
 

 ひとりで考えていると、益々腹が立ってくるので、
 誰かに怒りをぶつけてみる。
  

 そうすると、自分一人ではなく、
 他の人も怒りの心を持つようになった。
 

 公憤であれば、社会を変える大きなエネルギーに
 なることもあるかもしれないが
 自分の不快を人に背負わせてしまうのは良くないことだ。
  
 
 

 誰かを恨んでみたところで、
 限りのある大切な人生の時間を無駄にして、
 同時に、つまらなくしてしまうだけではないか。
  

 だから、楽しいことを考えて、
 そんなことはすぐに忘れてしまおう。
 
 
 

 嬉しいことばかりでなく、
 悲しいこと、苦しいこと......
 生きていると、いろんなことがある。
 
 

 それをどのように捉えるかは
 すべて、自分次第。
 
 

 自分の力で、
 心の中に小さな希望を作り出すことさえできれば
 どんなことでも、乗り越えられる。
 毎日を、明るく前向きに生きることができる。

 
 
 「心のつよさ」って、そういうことなんだと思う。
 
 

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
 ◆宮司のことば 「山登り」
 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
 
 
 登りつめた時、快晴であって欲しい。
 美しい朝陽を拝みたい――。
   
 

 誰もが望み、期待する。
 

 
 道のりが長ければ、険しければ。
 苦労が大きければ大きいほど、
 その望みは強くなる。
  

 途中で引き返すのは、簡単だ。
 でも、これまでに払った苦労や
 費やした時間は無駄になる。
  
  
  

 山は晴れていることもあるし、
 曇っている時もある。
 当然、雨の時だってある。
  

 行いが良くても悪くても、
 並の努力でも、たくさん努力していても。
  
  
  

 頑張って、登り切った時、
 もし、山頂が晴れていなくても、
 もし、地平線から登るお日様を拝めなかったとしても、
 あなたがそこに行き着いた事実は変わらない。
  

 人と出会い、時に助け、時に助けられ。
 新しい発見をした。
 苦しさの中にも、小さな楽しみを見出した。
  

 そんな、自分を見つめた時間。
 そして、あなたにしかできない体験をしたという事実は。
  
  
 

 他人は言うかもしれない。
 「せっかく頑張っても、晴れていないのでは意味がない」と。
 
  

 でも、結果がどうであっても
 一歩を踏み出したこと、それ自体に大きな価値がある。
 新しい経験により、あなたは何物にも代えがたい
 「何か」を既に得ているはずだ。
  

 だから、どんな結果が出ようとも、
 恐れることなく、全力でチャンレンジして欲しい。
  
  

 これまでのあなたと違う「あなた」になるために。
 
 

 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
 ◆宮司のことば 「美味しいスープ」
 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::


 味覚には、塩味、酸味、甘味、苦味、旨味がある。
 
 
 塩味が少し強いだけで、食べているうちに
 塩辛く感じるようになり食べるのが辛くなる。
 逆に、塩味が弱いと旨味自体を感じにくくなる。
 
 心地よい酸味は、味を引き締めてくれる。
 しかし、酸味が強すぎると、全ての味に勝ってしまい
 他の味が感じにくくなる。

 適度な甘味は、旨みを引き立ててくれる。
 しかし、甘味が強すぎると、くどくなり途中で飽きてしまう。
 
 適度な苦味はアクセントとなって全体に深みと複雑性を増してくれる。
 しかし、強い苦味は、全てを台無しにしてしまう。

 
 旨味が足りないと、どんな味付けを施しても
 物足りないものになってしまう。
 
 
 それにもう一つ。
 香りの要素も見逃せない。
 
 
 良い香りは食欲を増し、同時に、食事を心地よいものにしてくれる。
 しかし、不快な臭いが少しでもあるとどんなに美味しいものも
 食べられないものになってしまう。
 
 
 
 これらの味のどれか一つが突出していても
 スープは台無しになってしまう。
 
 
 また、全てが突出していても
 それぞれがぶつかり合って
 バラバラの味のスープになってしまう。
 
 
 ひとつひとつのバランスが取れたとき
 互いに影響しあって、全体を高める。
 
 
 
 人の「和」が、
 実力以上の力を引き出すように――。
 
 
 
 互いに、与え、与えられて、調和が生まれる。
 
 
 美味しいスープは、人の社会と似ている。

 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
 ◆宮司のことば 「神様に近づきたければ」
 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

 神様に近づきたければ、日々成長しなさい。

 そのためには――。
 
 
 目標を立て、そこに向かって努力をしなさい。

 辛抱する心を育てなさい。

 苦労や困難を喜んで受け入れなさい。

 人の過ちを赦しなさい。

 いつも、正直でいなさい。
 
 人生の結果は、自分の行動や思いが
 生むということを知りなさい。
 
 損得勘定から離れ、見返りを求めず
 人に与えてみなさい。
 
 立場、地位、身分などから離れて
 同じ目線で人と接しなさい。
 
 好きな人嫌いな人、良い事悪い事を問わず、
 あらゆることに感謝しなさい。
 
 日々御守り頂いている
 神と先祖に、毎日感謝しなさい。
 
 
 
 せっかく頂いた自分の命だから、
 自身の心を満たすためにやりたいことをやって下さい。
 
 でも、欲することのみの人生だけでは、
 恐らく心は満たされないでしょう。
 
 喜んで与えれば、必ず与えられます。
 そして、そこには調和が生まれます。
  
  
  
 せっかく頂いた自分の命だから、
 大切に生きてください。

 そのために――。
 
 「霊格」を高めて
 少しでも、神様に近づきましょう。

2014年11月

            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            

古神道・本祠之宮
中野市大字金井934番地
TEL.0269-22-3767
FAX.050-3583-3767